産後の骨盤底機能障害

出産は骨盤底を傷つける

骨盤底は男女両方に備わっているものですが、特に女性は骨盤底機能に障害を受けるライフイベントがあります。

 

妊娠、出産です。

 

妊娠期には、赤ちゃんがだんだん大きくなるにつれて、受け皿となる骨盤も大きくならなければいけません。そこで骨盤底に緩みが生じることで受け皿の働きをするのです。

 

ところが、この緩みが骨盤帯疼痛を生じることになります。恥骨が痛くなったり、お尻側にある仙腸関節という場所が痛くなることがあります。

 

また、妊娠中には腹圧のコントロールがうまくいかず、尿もれが生じることもあります。

 

これらは骨盤底機能が十分に働いていないから起こる障害です。

 

骨盤底機能障害の代表例

産後に骨盤底機能に障害があると、産褥期(妊娠前の身体に戻る期間:産後6~8週)やその後で以下のような障害が起こりやすいと言われています。

 

① 骨盤帯疼痛(恥骨痛、仙腸関節痛、尾骨痛など)

② 尿もれ・尿失禁

③ 骨盤臓器脱

④ 性機能障害(性行為障害)

 

それぞれに原因がありますが、すべて骨盤底の障害で起こります。

 

このような障害には適切な骨盤底機能の評価とそれぞれに対するアプローチが必要になります。

 

骨盤底に関する知識は、まだまだ発展途上です。骨盤底は国家資格を持っている医療従事者でも、骨盤底機能に関してはカリキュラムに入っていないので勉強をしていません。

 

もし、上記の問題が生じている場合は専門知識を持った専門家にご相談ください。