産後の肩こり・首こり
妊娠中から姿勢が変化しているのをご存知ですか?
妊娠してお腹がどんどん大きくなります。これはお腹にお米の袋を担いでいるのと同じです。
普通の立位姿勢をしていて、その姿勢を崩さずに5kgの米袋を維持することができますか? もちろん、短時間なら可能です。しかし、米袋なしの立位姿勢を、米袋を持ったまま維持することは不可能です。
お腹に荷物を抱えると、必ず起こるのが上体(特に背中より上)を後ろに反らせます。このようにして、お腹の重さに対してバランスを取ろうとするのです。これがいわゆる「妊娠姿勢」です。
妊娠姿勢が引き起こすもの――猫背
臨月の姿勢を見れば一目瞭然ですが、たいていは上半身が後ろに反っています。そして同時に起こるのが猫背です。
上体を反らすと頭部も後ろに移動します。この状態で前を向くと猫背が完成します。
猫背が完成するとどうなるのでしょうか? もちろん、首を支える筋肉を過剰に使うようになります。ただでさえ産後は赤ちゃんを抱っこすることがたくさんあります。
その際、首を支える筋肉を使って動くクセになっていますので、肩こりや首こりの原因となっている筋肉をさらに酷使します。このようにして、肩こりや首こりがひどくなっていくのです。
肩や首をほぐしてもダメ! 本当に改善させるのは・・・
肩や首がこるのは、産後は姿勢の変化が影響するからです。そうなると、姿勢を変えるしかありませんね。
立ったまま横から見て、顔が前に出過ぎてはいませんか?(前方頭位)
肩が前方へ巻いていませんか?(巻き肩)
姿勢を変化させて、使う筋肉を変えましょう。
また、妊娠前から肩こりの傾向があった方は、もともと筋肉を使う習慣に問題があります。その習慣を変えることで、肩こりが改善されます。
産後は赤ちゃんが家族の主役になり、赤ちゃんのためのことばかりしがちになります。しかし、お母さん自身が産後の主役なのです。少しはご自身へのご褒美として、マッサージやケアをしてあげてもバチは当たりませんよ。
肩こりや首こりになると、ホルモンのバランスや、内臓機能が影響して肩こりが起こりますので、一度専門家に相談されることをお勧めします。