私の視点 ~帝王切開のママさんへの施術~ ―神戸市、三田市、西宮市の産後ケア・骨盤矯正―
こんにちは。
神戸市、三田市、西宮市で産後ケアのパイオニア、FirtreeLaboです。
日々、産後のママさんと接していると、少なからず「帝王切開」でお産みになった方がいらっしゃることに気づきます。
帝王切開も自然分娩も産後には変わりない、、、
とひとくくりにしていませんか?
それでは産後ケアをするのに危険かもしれません。
今回は「帝王切開の方」への施術をご紹介します。
帝王切開の現状
当院には産後ママさんへの施術を特化しているので、産後の方がたくさんいらっしゃいます。
産後1年未満の方が来られない日はないくらいです。
その中で分娩様式をお聞きしているのですが、もちろん自然分娩の方が多いです。
しかし、中には帝王切開でご出産されたママさんも少なからずいらっしゃって、その方への適切な対応をしております。
さて、東京大学が過去に日本国内でどれくらい帝王切開の手術がなされているのか調査したことがありました。
その調査によると、2013年の帝王切開率は18.5%でした。
この数字は多いのか、少ないのか?
一応、自然に生まれるのが良いとされているので、0%だと「非常によい」ということになると思います。
ここで日本が良いのか悪いのかの判断材料があります。
「WHO推奨―10~15%」
WHOが理想とするのが上記の数字なので、日本は若干のオーバーです。
さらにもう一つ、数字があります。
「経済協力開発機構(OECD)加盟国平均―28%」
この数字からは結構下回っています。
ということで、帝王切開は日本では概ね適切に実施されているということだったそうです。
ただ、懸念するところは、帝王切開が増加傾向にあるということです。
出産を計画的に行えるという「便利さ」が引き金となっているようです。
帝王切開の一般的なリスク
〇肺や血管の合併症
〇術後の疼痛と不快症状
〇切開部位の癒着
〇悪い姿勢
〇腹筋の弱化
帝王切開には上記のような障害が起こるリスクがあります。
その中でも、「血管の合併症」では、運動を通じて血液循環を確保します。
また、切開部位の癒着が起こることです。
人の身体は全身を結合組織の膜でおおわれて、つながっています。ちょうど、スキューバダイビングのときのスーツをまとっているようなものです。
その一部が癒着を起こし、組織の伸張性が急低下した場合、全身への影響が出てきても不思議ではありません。
さらに、姿勢の変化も、切開した傷口をかばうために、自然分娩の方よりも悪くなりやすいのです。
もちろん、腹部筋の機能低下は分娩をした女性全員に関係があります。が、切開をしている分、機能低下が起こりやすいのは確かです。
お腹に力を入れるとき、切開した部位へ力が入ると不快感が出ることがあります。
そうすると、力を入れないようにする習慣がつきます。
これも腹筋の弱化やアンバランスにつながります。
帝王切開ママさんへのリハビリとマニピュレーション
血管の合併症では、血液循環量を十分に確保するために、下肢の運動を必要とします。
股関節や膝、腰が痛くて歩けないという状態がないように、関節マニピュレーションを主体に施術していきます。
帝王切開のママさんは特に傷口への配慮が必要です。
癒着を防ぐのにも、傷口は腹部にありますので、膜同士のスライドが起こるような腹筋群の運動が必要になります。
また、癒着を防ぐのにも特殊なマッサージが有効になります。
そして、傷口をかばう動きはまた、近くの関節から遠くの関節まで、影響するかもしれません。
一般的な産後の制約もあります
他に、自然分娩でも起こる骨盤底機能低下(尿もれ、臓器脱など)もあります。
帝王切開では、骨盤底機能は自然分娩に比べて保たれやすいとの報告もありますが、臨床でみている限り、やはり骨盤底の機能は両者とも落ちています。
ですので、やはり体幹のコア機能を取り戻すことはとても重要で、目標になります。
専門知識のある当院へご相談を
産後のマイナートラブルは非常に多岐にわたり、さまざまな症状として現れます。
骨盤矯正だけでは解決しないもののほうが多く、当院では医学に基づいた知見からお一人お一人に合う施術からエクササイズを施行しています。
産後はもちろん、10年後、20年後、産後の機能低下によるマイナートラブルで悩まされないように、ぜひ当院へご相談ください。